早稲田文学・「戦争花嫁」川上未映子


これ、みなさんにご紹介していいのかなぁ?って。
なんか、川上さんが私宛に個人的に書いて下さった手紙。
そんな錯覚をしてしまう程、怖いくらいに気持ちに寄り添う作品の数々。

出会いは本当にひょんなことでした。
ある日の、芥川受賞の新聞記事。私はこの人のことを知る由もなかったのでしょう。歌も歌っておられる・・・・という記事を最初に見た印象もそれ程インパクトがあったわけではない。ああ、なんか、商業的な人気商売みたいな、出版界も必死なのだなぁ〜なんて、穿った見方をしたような気がする。川上さんのブログを覘いてみたのは、本当に冷やかし半分の気持ちだったと思う。きっかけなんて、きっと、そんなものだろう。

年齢を重ねていって、何が哀しいって、そんなふうにワケ知り顔になっていくことだろう。事実、そんな期待を裏切ってくれることも少ないのだ。あ〜あ。やっぱり、そうね、と。あまり、好奇心がなくなる。ワクワクもしなくなる。ある程度のことが、見えてしまって、もう、面倒臭いから、家で寝てようか、となるのだ。事実、その方が疲れなくてよいことの方が多かったりする。自分で書いていても厭になってくるのだが。

まるで、14、15歳の頃、初めて、うわぁと。何が良かったのか、何がビビッときたのか。何に惹かれたのか。そんなことは分からないけれど、身体中の意識がそこに集中していき、それが、嬉しくて仕方がない。仕方がないことはないのだが、一切の自意識から自由になっているかのような快感。寝ないでそれに向かっていたとしても、「アタシったら、こんなに夢中になっちゃって・・・」などということは少しも頭をよぎらない。そんな気持ちになれる対象に出会えたことが、まず、とても嬉しい。

これは、私宛に個人的に書いて下さった手紙ではないのだろうか?それがこんなふうに書籍になっていたり、コレを読んで、面白かったデス、と、ブログで、果たして、書いていいものなのだろうか?と思ってしまうほどに、錯覚してしまうほどに、モヤモヤと、言葉に、感覚に、認識として、具体化出来ていなくて、輪郭のない得体の知れない。しかしながら、確実に私の中にあって、それは、物凄い影響力でもって、力強い生命力で、日に、日に、確実に成長し、大きくなっているのに、それが一体何なのか、掴めずに苛々と、ときに不気味に、畏れ、嘆いていたモノが姿を現す。

それをブログで、ご紹介するなんてことは、まるで、ストリップのようで。
1人で見ているのは、もったいないから、ご披露しようという程の、肉体をもてあましているわけでもないのに、なぜ、私は脱ぎたがるのだろう。これこそ、本当の私で、私の本質なのだと、自分のアイデンティティの輪郭が明確になったことが嬉しいのか?そもそも、本当の私って、そんなものがあったのかどうかも疑わしい。得体の知れないモノに対して、こういう解釈もアリだという、新しい自分に出会えたような、そんな新鮮さを感じたのではないか・・・とも思える。はじめまして、と、挨拶したかったのか。それは、新しい可能性にも似た喜びで。

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沙羅

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